2014年2月16日日曜日

モロッコ旅行④:アイトベン・ハッドゥ~マラケシュ~帰国

帰国から1ヶ月半、やっとこさここまで辿りつきました。もう記憶は忘却の彼方です。つくづく自分のずぼらさが嫌になるわ。

この日はまず、アイトベン・ハッドゥへ向かいます。前の記事でカスバが出てきたと思いますが、この遺跡もやはり要塞的な性格を持った集落です。



土産物越しにパシャリ。


キター!!デカい!!かっちょいい!!
ちなみに写真に写っている橋は最近作られたもので、これが出来る前は川を渡る必要があったらしい。この不便さも、敵の侵入を防ぐために必要だったんだろうなあ。現在も数家族はこの遺跡に住んでいるそうですが、殆どの住民は対岸に移住しているそうです。


この橋の手前のお店でこんなお土産がありました。ミニ・アイトベン・ハッドゥ。なかなか良く出来ています。




ゲストハウス。

 
視界を遮るものがないので見晴らしも良い。青空を胸いっぱいに吸い込みたいくらい。
 
 
多くの映画のロケ地にもなっています。といってもアラビアのロレンスくらいしか分からない。
 
 
観光客向けにこんなパフォーマンスをしている人もいました。
 
 

 
 
さて、バスに戻ってマラケシュを目指します。ティシュカ峠を越えていくのですが、途中のレストランで昼食。
 
 
 
野菜で覆われていますが、確か牛肉のタジン。ここのレストランの方たちがとってもフレンドリーだった!レストランの中の写真を撮ってたら、いきなり肩を叩かれて「厨房の方へ来い」とジェスチャーされたので、「あれ?勝手に撮ったから怒ってる?お金要求される?」と思ったら、中でタジン鍋を作っている様子を写真に撮らせてくれた!しかもミントティーまで飲ませてくれた(正直食事の時に頼んだものよりうまかった)!いつの間にか他のツアー客も集まって、みんなで写真撮影状態にw面白かったです。もしかしたら凄くサービス精神が旺盛で、普段から観光客にはこういうことをしてくれてる人なのかもしれない。
 



途中、アルガンオイルのお店にも寄りました。上の写真は伝統的な作り方を実演していたところ。概してこいうところは値段設定が高めですね。アルガンオイルも街のスーパーで買った方が断然安いです。品質はどうか分からないけど。
物を買うときに思ったのですが、もし余裕があればカサブランカ空港内の土産物店であらかたの値段を確認した方が良かったかも(ツアーだからそんな時間はなかったけどね)。値段がかかれていないお店では当然交渉次第になるんですが、相手が最初に吹っかけてくる値段は空港価格と比べても高いです。そこら辺の一定の感覚がなかったので、今思えばかなり足元見られていたな~なんてことも正直ありました。特にバブーシュ。

マラケシュに着いたのは午後2、3時頃だったかな~。ここら辺からデジカメのSDの容量がわずかとなってきました・・・。

 

こちらはクトゥビヤ・モスクのミナレット。ムワッヒド朝(1130~1269)時代の建築物。ここも中は入れなかったです。
マラケシュではこれより高い建物を建ててはいけない!というほど、街のシンボル的な存在なんだそう。


近くのサボテンがこんなことになってたwこういうのは世界共通だわね。


観光客向けに馬車が走ってます。もちろん、たまに道路に糞が落ちていますw
このあと、マラケシュのメディナをぐるぐるして(超適当だな・・・)、ジャマエルフナ広場へ!大晦日ということもあり、ただでさえ混雑する場所が更に活気に満ちていました。


こちらはカフェの2階からの景色。入り口に店員さんがおり、注文をすると店内に入れる(ベランダから景色が見れる)という仕組み。


ちょうどいい具合に日も落ちてきました。
お店から出た後は土産物店を回ったり、屋台で食べ物をつまんだりしました。オレンジジュースが有名なんですが、味が濃くて確かにおいしかった!



日が暮れた後も混雑は途切れることがありませんでした。
楽しかったなあ!
マラケシュのホテルは旅行中で一番良いホテルでした~。何星かは忘れたけど。


まず天井がこんなんでした。


しかも大晦日だったのでガラディナー!!


フレンチのコースを堪能~。し、幸せ・・・。ただしメニューがフランス語で殆ど読めないw
といってもニューイヤーガラのため、当然0時過ぎまで催しが続くので・・・最初はパーティーの雰囲気にノリノリだったけど、旅の疲れもあってヒジョーに眠くなる。カウントダウンが終わった後もまだメニューは出ましたが、最後まで行き着かずに部屋に戻りました。
これ、明日は帰るだけで正解だったかも!明日も朝から観光ですよ~なんてなったら、結構辛かったと思う。
そんな感じでパーッと盛り上がって、いいかんじ旅は終わり!
翌日はひたすら空港へひた走ります。


そうそう、旅の間中印象に残ったのが薬局でよく見かけた↑こんな図案(写真は空港内)。だいたいどこでも似たような感じです。この蛇と杯はヒュギエイアの杯といいましてね、ギリシャ神話由来なんですが、医療の象徴、特に薬学の象徴として世界的に用いられるモティーフなのです(似たようなものにアスクレピオスの杖がある)。日本では馴染みのないマークですが、実際に使われてるんだ!とちょっと感動した次第。ちなみに、アスクレピオスの杖は日本でも作業療法士免許証とかに入ってるんですよ~。
 
長時間のフライト中は友人が貧血症状で倒れたりするハプニングもありましたが、なんとか無事に成田まで帰ってまいりました。途中のイスタンブール空港では、トルコに一歩も足を踏み入れてないにも関わらずトルコ土産を購入wトルコ航空の機内サービスで出たロクムがおいしくて、つい。
帰国が夜だったので、その日は空港近くのホテルに宿泊。翌日は千葉と茨城を観光しながらのんびり帰りました。


まず成田山へ!混み始める前&裏手から行ったことあり、さほど混雑しませんでした。ただ、門前のお店を見ているうちにどんどん混んできて、お昼時は本当に足の踏み場もないくらいに。


正月だから奮発しちゃおう!と成田名物のうな重も食べました。香ばしくやわらかいうなぎの身、甘辛のたれが染み込んだご飯・・・うまいっ!日本食うますぎる!!かのヘロドトスならこういうでしょう。「日本は醤油の賜物」だと。


牛久大仏も行きましたよ~。


もうね、迫力が違いますね。
遠くから上半身が見えてきた辺りから「うわー!!いるーー!!近づいてくるーー!!」(当たり前だ)って感じで笑いが止まらないw
しかも中が結構広くて、なにやら小さな動物園まであるし、意外と時間がつぶせるのです、これが。
大仏様の中も入れるんですが、今回は上まで行くエレベーターが止まっていて、展望台まではいけませんでした(正月中は入場無料なんですが、その分展望台までは行けない、ということらしい)。
入り口がやたらハイテクで面白いので必見です。

そんな感じで旅行記終わり!
あー、疲れた。なんでも長引かせるのは良くないという教訓になりました。

2014年2月9日日曜日

モロッコ旅行③:アトラス山脈~サハラ砂漠

3日目はほぼバス移動の日。アトラス山脈を越え、サハラ砂漠の近くにあるエルフードという町までの行程です。
 


途中、アトラス山脈の麓にあるイフレンでしばしの休憩。ヨーロッパ風の建築が立ち並ぶ高原リゾートのような街です。他のツアー客の方が喫茶店で休憩する中、外に飛び出してバシバシ写真取り捲っていた私達は日本人の鑑です。たぶん。


なんと雪が積もってる!!イフレンの街は「モロッコのスイス」とも呼ばれているそうで、標高も1600mくらいあるそうだ。
因みに、これが今年の初雪でした。雪が積もるくらいなのでやはりコートがないと寒いくらいですね。




 
 

アトラス山脈を越えると、赤茶けた風景に一変します。
  


ミデルトで昼食。カスバ(要塞)風の建物。この写真だと見切れてますが、方形の塔とその四隅の見張り台が特徴。


昼食はタジンではなく鱒のホイル焼き。これもおいしかった。例に漏れず陶器はメイドインチャイナでした。デザートはミデルト特産だというりんごのタルト。これが生焼け風で(多分そういうものなんだろうけど)不評でした。私は全然いけたけどな~。





こんな感じの風景が続きます。カサブランカの喧騒はどこへやら、乾いた青空とどこまでも広がる自然の造形になんとなく心が洗われます。ズィズ渓谷と呼ばれる谷あいの道を、何度か休憩を挟みながら進みました。



こちらは渓谷の谷間に広がるズィズオアシスで、ナツメヤシが遥か彼方まで広がっています。夕日がとても美しかった。
こうした休憩場所というのは大体決まっているらしく、降りるときはまって物売りの兄ちゃん達が待ち構えています。でも大概暇そう。

エルフードへ着いたのは日が落ちてからでしたが、ホテルに着くとなんと日本語でこんな言葉が↓
ちょっとしたサプライズです。
この日は早めに就寝して、いよいよ明日朝、サハラ砂漠に日の出を見に行きます。
まずは4WDでらくだの待機している場所へ向かい、そこかららくだに乗って日の出鑑賞ポイントまで
行くという段取り。最初、4WDで酔うかなと思ったのですが、砂漠の中を進むとはいえ道らしきものが一応はあったので、覚悟していたよりは揺れませんでした。
らくだは静かに足を折って、どこか眠そうな表情で待っていました。らくだ引きのお兄さんに乗り方のコツを教わってから、順番に乗っていきます。T字型の持ち手を握ることが出来るので、安定感は結構ありますが、らくだが立ち上がる時と座る時は大きく揺れるので振り落とされないように注意が必要。
何より堪えたのが寒さでした。ガイドさんが「着れるものは着てください」といった理由が良く分かります。夜の砂漠のあの底冷えは本当にきつかった。上半身は重ね着して防寒できますが、下半身はせいぜいズボンくらいしか穿いていなかったので、タイツ持ってくればよかったと後悔しました。それから、T字の持ち手が金属剥き出しなのでこれが凄く冷たい。手袋必須です。


夜が明けてきました。最初は目前に果てしなく広がる砂漠に興奮気味だった私ですが、もうこの頃になるとあまりの寒さにブルブル震えながら「はよ昇らんかい」と若干キレておりました。




 
らくだはやはり行儀良く待っています。利口だなあ。



待ちに待った日の出!!この時ほど切実に夜明けを願ったことはなかったかもしれないwやはり感動的でした。
この日も日の出鑑賞後はほぼバス移動です。


いったんホテルで朝食&休憩してからまず訪れたのは化石を加工している工場&ギャラリー。エルフードは化石が良く採掘されることで有名なのだそう。こんな砂漠が昔は海だったんだなあ。
 
 
 
↑こういうので作られた噴水やらテーブルやらがたくさん売っておりました。う~ん、これ買う人がいるのか・・・。
 
 
このらくだはかわいかったです。
 
 
これは伝統的な地下水路のカナート。そういえば世界史で出てきたような・・・・?
サントリーのHPに仕組みの詳しい説明がありました。水の貴重な乾燥地帯で生まれた土木技術といえましょう。今も使われているかは不明です。
 

 
バスで走る道の山肌に、時たまこういうアラビア語が書かれているのですが、何と書かれていたのか聞いておけばよかったなあ。
 
 
羊優先。
 
 
 
 
 
バスはトドラ渓谷に到着。こちらで昼食となりました。
 
 
まずはサラダ。
 
 
それから肉団子のタジン。タジン料理は外れなしです。
 
 
デザート。オレンジの上にあるのはデーツというナツメヤシの実。非常に栄養価が高く、また保存食としてもすぐれていることから、砂漠の遊牧民にとってかかせない食料でした。味は干し柿のような感じで私は大好きな味でした。これも現地で買ってくれば良かったとちょっと後悔している。
 
この後はカスバ街道に戻り、ローズウォーターの売店に寄ったりして夕方にワルザザードへ到着。
う~ん、ここら辺の記憶は曖昧です・・・。もしかしたら後で付け足すかも。
 
ところで、今回の旅は安めだったこともあって朝食と夕食はホテルで取ることが多かったのですが、意外だったのがパンの種類の多さとレベルの高さ。フランス領だったこともあってか、特にデニッシュとかブリオッシュ系の甘いパンはどこに行ってもあって、これがとても美味しかったです。モロッコ旅行で一番ポイント高かったのはそこかもしれない。
 
次はいよいよ大晦日、ちゃんとした観光の入った日としては最終日です。