メンバー:単独
天候:1日目→晴れ夕方から曇り、2日目→曇り&小雨
アクセス:自家用車、乗合タクシー
コースタイム:
1日目
7:15尾瀬第一駐車場-7:50鳩待峠-8:42山の鼻ビジターセンター-8:50研究見本園-9:18山の鼻ビジターセンター-10:03牛ヶ首-10:38ヨッピ吊橋-11:17東電小屋(昼食:うお沼きりざい丼700円)-12:05分岐-12:18見晴(弥四郎小屋泊)
2日目
5:23弥四郎小屋-5:43竜宮-6:10牛ヶ首-6:37尾瀬ロッジ-7:38森林限界辺り-9:02至仏山頂-11:15鳩待峠
(2日目のこの記録のずさんさに自分もびっくり)
感想/記録:
仏に至る山、と書いて至仏山。名前の由来は「渋沢(しぶっさわ)」から来たとも言われ、仏教は関係ないようですが、なんだかとても端正で趣深い響きです。恐らくやろうと思えば日帰り登山も可能ですが、どうせ尾瀬に行くなら贅沢したい(&仕事を忘れたい)ということで、宿泊での計画となりました。
例により前橋のツテをかりて仕事帰りの金曜日に1泊。翌日前橋から120号と401号経由で戸倉の尾瀬第一駐車場へ。駐車料金は1日1000円なので、今回は2000円かかりました。結構痛い出費ですが、別天地・尾瀬へ行くための必要経費と割切って心と懐を慰めます。
1日目はゆったり木道歩き。まだニッコウキスゲには早い時期だったようでちらほらと咲いている程度。一番目立っていたのはワタスゲだった気がします。といってもワーッと広がっているわけでもなく、要するに中途半端な時期だったのかもしれません。「一週間早かったね~」と言っている方もいました。でも、山の鼻にある研究見本園のカキツバタの群生は中々見事で、華やかな姿にほれぼれとしました。
(ウラジロヨウラク・・・であってる?う~ん、分からない)
(明日登る至仏山)
それより何より、見渡す限りの平原の中にスーッと一本(正確には二本?)伸びる木道ほど、尾瀬を象徴する光景があるでしょうか。もうこの木道の上に立つだけで気持ちがワクワクしてきます。心の中では「夏が来れば」が流れています。水芭蕉の季節は終わってしまったけれど。
山の鼻ビジターセンターを越えていくと、目の前には燧ケ岳。シルエットがいいですよね。至仏山はのっぺりしてるけど、燧ケ岳は適度にごつごつしてて、なだらかな裾野があって、ザ・山ってかんじです(なんだそりゃ)。
(ヨッピ吊橋)
(東電小屋。小屋のお兄さんがめっちゃ良い人でした。)
魚沼きりざい丼。なぜ尾瀬で魚沼なのかは不明。味はさっぱりですきっ腹にするする入りました。お味噌汁も具沢山で美味しかった!
昼過ぎには弥四郎小屋に到着~。というわけで、チェックインの時間までしばしブラブラ。見晴エリアは山小屋が密集しているエリアなので、とってもにぎやかです。特に弥四郎小屋はその中でも最大規模の収容人数を誇る山小屋。グループ客も多く、消灯の9時くらいまで外はかなりにぎやかでした。私は一人だったので他の単独者や少人数グループの方と大部屋で寝ることになりましたが、布団を窓側に確保したため外の騒ぎ声で中々寝付けず、翌朝寝不足気味となってしまいました・・・。これは誤算だったなあ。
ちなみに、泊まった部屋からは尾瀬ヶ原が一望出来ます!そう、この景色を見て窓側に布団を敷いたのでした。
宿へは早くに着いたため、その後はお風呂に入ったり、外を更にブラブラしたり、とにかく「何もしない」贅沢を満喫しました。何もやることがないって素晴らしい。完結してるけれど実はまだ最後まで読んでいない「ハチミツとクローバー」という少女漫画の中で、登場人物のリカさんが「 こんな何もしない時間なんて どれくらいぶりかしら そうか みんな この時間を お金を出して買うのね 」と言う場面を思い出したり。こういう時間がお金を出さないと手に入らないのが社会人なのですね。子供の頃はきっと、お金をかけて尾瀬に来なくても至るところに転がっていたに違いないのにね(本末転倒)。
昼間晴れだった空は、夕方頃には雲が多くなってきました。
この雲の輪郭を、白金色を帯びた暮れゆく太陽の光が鮮烈に照らし出します。夕日を見るたびに、これ以上に美しい金色が地球上に存在するのかしらと思ったりもします。自然って雄大だ。
小屋の方では、従業員が食器を片付けるカチャカチャという音が聞こえてきたり・・・それもなんだか耳に心地よくて懐かしい。
日帰りでは味わえない、尾瀬のゆったりした時間の流れに思う存分身を任せました。
さて、この雲行き同様、明日の天気は曇りとの予報。心配しつつ、就寝です。
翌日はこんな感じ。
うすーく広がる霧が幻想的で美しい。昨日とはまた違った表情です。
空はやはりどんよりとしていましたが、その湿っぽさが朝の湿原のみずみずしさを更に高めているような気もしました。
(朝露がまるでガラス細工のよう)
(クロバナロウゲ。擬人化したら間違いなく悪役)
行く手の至仏山。頂上は見えるものの、ガスっていてコンディションは悪そうです。
実際山の鼻方面の登山口から登り始めてびっくりしたのが、登山道に水が流れて(大げさに言えば)川のようになっていることでした。至仏山は植物の生育に適さない蛇紋岩で出来ているため森林限界が低いと言われていますが、植物の生育に適さない=水を溜め込むことの出来ない地質ってことなんでしょうか。とにかく階段の一段一段に水が溜まった状態になっており、かなり歩きにくかったです。昨日登った方も同じ状態だったようで、いつ降ったものか分かりませんが、その前の雨が未だに影響していたのかもしれません。
晴れていれば最高であろう尾瀬ヶ原の景色も、今回はイマイチ。
更に途中小雨もぱらつき、テンションも若干低めに・・・。
それから岩場に隠れるようにひっそりと咲く花々にも勇気をもらいました。特に天気が悪かったので、風に弄ばれるように揺れる花びらがなんとも言えず健気でいたいけなのでした。
タカネバラとかシナノキンバイも咲いてたと思います。でもハクサンシャクナゲが一番だったなあ。あの薄桃色が可憐で、それでいてボリュームもあってゴージャス。中国の美人画の簪にしたらさぞかし似合うことでしょう。
頂上ではゆっくり休むよりも、小休止に留めて早々の下山。小至仏から鳩待峠へ戻り、花豆ソフトを食べ(重要)、帰路へ。鳩待峠への木道歩き中にやや雨が強くなったので、やはり早め早めの行動にして正解だったかなと思います。
ゆったりのんびり尾瀬を満喫した1日目に比べスパルタ気味の2日目でしたが、とにもかくにも頂上に立つことは出来ましたし、無事に帰れてまずはよかったなと思います。ただ、青空の下で素晴らしい景色を堪能したかったなあという悔しさもあるので、いつかまた再チャレンジしたい。
でもその前に燧ケ岳と会津駒だな。
更に途中小雨もぱらつき、テンションも若干低めに・・・。
ずーっとこんな空模様でした。それでもこの階段歩きは結構好きだったなあ。尾瀬の木道に近いものがあるからかしらん。こう、緑の景色の中に(目的地を目指す)人為的な意思を持った構造物があるというのはなんとなく安心するものなのですね。岩場のマーキングみたいに。
(チングルマ)
(ハクサンシャクナゲ)
タカネバラとかシナノキンバイも咲いてたと思います。でもハクサンシャクナゲが一番だったなあ。あの薄桃色が可憐で、それでいてボリュームもあってゴージャス。中国の美人画の簪にしたらさぞかし似合うことでしょう。
頂上ではゆっくり休むよりも、小休止に留めて早々の下山。小至仏から鳩待峠へ戻り、花豆ソフトを食べ(重要)、帰路へ。鳩待峠への木道歩き中にやや雨が強くなったので、やはり早め早めの行動にして正解だったかなと思います。
ゆったりのんびり尾瀬を満喫した1日目に比べスパルタ気味の2日目でしたが、とにもかくにも頂上に立つことは出来ましたし、無事に帰れてまずはよかったなと思います。ただ、青空の下で素晴らしい景色を堪能したかったなあという悔しさもあるので、いつかまた再チャレンジしたい。
でもその前に燧ケ岳と会津駒だな。
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