2013年6月30日日曜日

男体山(2486M)【栃木県】

日程:6月30日(日)

メンバー:単独(下山時は他の単独者の方2名と一緒に)

天候:曇り

アクセス:電車(東武日光駅)、バス(二荒山神社前下車)

コースタイム:
8:03二荒山神社発-(30分)-9:00四合目登山道入口-(1時間12分)-10:12瀧尾神社鳥居-(6分)-10:18瀧尾神社-(21分)-10:39九合目-11:01頂上着-(休憩2時間半~3時間?)-12:30~13:00?頂上発-(50分~1時間20分?)-13:50林道-(21分)-14:11三合目-(27分)-14:38二荒山神社着

感想/記録:
思い立って男体山へ行ってきました。一昨年登っているので、今回で2回目です。
梅雨の真っ只中ということもあり、天候についてはあまり期待しないで行ったのですが、バスに乗って明智平の先のトンネルを抜けるといきなり霧が晴れ、青空が広がっていました!もしや頂上からの展望も期待できるかも!?とその時は思ったのですが、登山中、あれよあれよという間に霧が広がり、結局ほとんど天気は好転しませんでした・・・。天気予報は嘘をつきません。
しかも朝方までの雨で登山道はぬかるみ、岩も滑りやすく、快適とは言いがたい山行となってしまいました。
でも、霧の男体山は荒々しさの中に幻想的な趣きが醸し出されており、とても良い雰囲気でした。

 
二荒山神社の奥に登拝道があります。500円を神社の受付で払って名簿に所定事項を記入すると、お守りと簡単な案内を渡してくれます。
恐らくこの受付をスルーすることも可能かと思われますが、そこでケチるのもちょっとですもんね。
なお、二荒山神社と正反対の志津乗越ルートなら無料で登山できます。自家用車でなければ、往路と帰路にそれぞれ別のルートを通るなんてことも出来ますね。
(7/7追記:良く考えたら志津乗越ルートって自家用車じゃないとアクセス相当厳しいんじゃ・・・ということで、上記のルートは実現性に乏しそう)
 
 
階段を登って一合目。ここから本格的な登山道になるんだったかな(うろ覚え)。
一合目~三合目は樹林帯の中の山道です。土がどろどろで歩きにくい。三合目~四合目はコンクリート舗装の林道を歩きます。ここでちょっと休めます。
 
 
 
林道の途中、見晴らしの良い場所から中禅寺湖を望む。この時は晴れていたのですが、どんどん霧が出てきて・・・
 
 
霧の中を透けるように注ぐ日差し!すごく美しかったです。これは霧の日じゃないと味わえないですね。
 
 
 

しかも猿が超至近距離に出現!!一心不乱に笹の新芽を食べていて、こっちが立ち止まっていても全く逃げませんでした。こっちが攻撃しないことを知ってるんですね。人馴れしてるなあ。他に5匹くらい見ることが出来ました。緑の季節はこういう楽しみもあるんですね。
 
 
そんな感じでのんびーり林道を行くと、四合目の登山道が出現。ここから本格的な岩場となります。相変わらず眺望は全くありません。
岩場はもう必死だったので、写真は残ってないです。男体山は富士山への足慣らしとして登る方もいるのですが、正直岩場の理不尽さでは男体山の方が数段上のような気がします・・・。富士山の岩場は登山客に優しいよね。ソフトタッチだよね。
 
 
五合目避難小屋~。
 
 
瀧尾神社の鳥居。霧もあいまって神聖な雰囲気。
 
 
八合目瀧尾神社に到着。ここの祠のすぐ横の一枚岩に鎖が垂らしてあるのですが、あそこを登る猛者はいるのでしょうか・・・。と思っていろいろな登山ブログを見てたら、登っている人いました。凄すぎる。
 
 
ここは八合目後半のあたりかな。途中から土嚢の積まれた赤土の道になります。
 
 
九合目!開けた場所ではなく、道の途中にあるのでちょっと見過ごしてしまいそう。
 
 
 
岩場が終わって周りの景色を見る余裕が出てきます。一面の緑の鮮やかさ。
 
 
そして、緑と対照的なこの赤!自然の織り成すコントラスト。
頂上までもうひと踏ん張りです。霧のせいで頂上が見えず、いつ終わるとも知れぬ赤土を延々と歩きます。しかも追い討ちをかけるこの階段の辛さ。階段って自分で歩幅を調節しづらいから厄介。特に体力消耗してる頂上直下では・・・。
 
 
まあ、そんな感じで息を喘がせ頂上到着。
二荒山大神と書かれた銅像。どうやら大国主のことらしいぜ。
 
  
一瞬覗いた晴れ間に男体山のシンボル・大剣をパシャリ☆昨年古い大剣が折れてしまって新調したため、新品ピカピカです。爽やかさ倍増!ただし曇りの今日は背景の白に同化してしまって写りがイマイチ良くなかった・・・。
ちなみにこの剣の刃は赤城山に向けられているそうです。
 
 

三角点は剣の裏手にあります。三角点の周りの岩は何を表しているんだろう・・・。
頂上ではおにぎり2個とミニサイズのカップラーメンを食べました。他の単独者の方と話に花が咲いて一緒に下山。
信仰の山だけあってキツイ岩場の連続でしたが、おかげで自分の体力の低下をまざまざと見せ付けられました。
登山シーズンに向けて鍛えないとな、うん。
 
* * *
 
ちなみに私、恐らくなんですが、今回クマを目撃しました。三~四合目の林道付近で。
ものすごく遠くだったしところどころ藪に隠れていたけれど、あの大きさ、ずんぐりとした四本足、のっそりとした歩き方、あれはイノシシではないと思います。シカでも勿論ありませんでした。
登山客の多い山とはいえ、自然に入り込むということは動物のテリトリーの中に立ち入るということで、ふとした瞬間にクマに遭遇してしまう危険性は常にあるのですね。男体山程度なら熊鈴は必要ないだろうとか、そういった安易な気持ちはよろしくないなと思わせられる珍事でした。
 
 

2013年6月9日日曜日

雨巻山(533.3M)~三登谷山(433.0M)【栃木県】

日程:6月9日(日)

メンバー:単独

天候:晴れ

アクセス:車(少しは乗れるようになったので)

コースタイム:
10:30登山専用駐車場発-(26分)-10:56メインコース入口発-(37分)-11:33雨巻山頂着-(昼食20分)-11:53雨巻山頂発-(3分)-11:56展望台着-(見学3分)-11:59展望台発-(4分)-12:03山頂着-(30分)-12:41三登谷山頂着-(休憩2分)-12:43三登谷山頂発-(26分)-13:09林道着-(4分)-13:13登山専用駐車場着

地図については益子町のHPを参照。

感想/記録:
随分久しぶりの更新です。
今回は益子の雨巻山へ行ってきました。
益子といえば益子焼と陶器市!ということで、私も何度か食器を買いに行ったことはあるのですが、登山目的で行くのは初めてでした。普段訪れている城内坂を通り過ぎ、雨巻山方面へ向かいます。地図上の目的地では「大川戸ドライブイン」を目指していくと良い感じです。このドライブインよりちょっと先に登山専用駐車場があります。50台ほど停められる広い駐車場ですが、着いたころには7割くらいは埋まっていました。近くに流しそうめんやマス釣りのお店があるので、そこのお客さんも停めているのかもしれません。
 この駐車場、水洗トイレが設置されていたり、雨巻山の地図が載ったパンフレットが設置されていたりといたれりつくせりでした。
 



雨巻山へのコースは複数ありますが、今回は一番スタンダードに真ん中の林道を行きました。最近ちゃんとした山に登っていなかったので、起伏の激しいコースを避けたかったという理由あり。


写真は峠コースとの分岐。分岐点にはきちんと道標が整備されており、素直に従って歩けば道に迷うことはありません。

 
 


とにかく林道をひたすら歩く。


また分岐点が現れました。メインと言うからには一番無難だろう!という守りの発想でメインコースへ。ちなみに道標の数字は前述した駐車場に設置されているパンフレットの地図の数字と連動していて、一目瞭然で位置が分かるようになっています。いたれりつくせりです。


メインコースは思ったより坂がきつかったなあ・・・。運動不足の体に堪えました。
ただ、上の写真にもあるように、人工的にジグザグの坂が整備されています。さすがメインコース。
雨巻山へのルートは最後に「階段の道」と「岩の道」に分かれますが、登りは岩、下りは階段を使用しました。


山頂到着!やはり結構人の多い山のようで、3~4グループが休憩していました。比較的年配の方が多かったかな。
展望はありませんが、この山頂からちょっと降りたところに手作り感満載の木造の小さな展望台があり、そこから麓が見渡せました。


雨の翌日のようなすっきりと澄んだ青空ではなかったので、麓の景色はちょっと曇ってました。残念。晴天だったらさぞ気持ちのよい景色でしょうね。
ここから山頂へ戻り、三登谷山を目指します。途中まではメインコースを引き返します。


三登谷山の山頂は狭かったなあ。峠の途中みたいな感じでした。テーブルもひとつしかなかったので、長時間の休憩には向かないかも。先客がいたこともあって早々に下山。
あとはひたすら下り続けるだけですが、ずっと同じような景色なのでちょっと面白みはなかったです。
最終的には最初の林道に合流します。



林道から駐車場へ戻るまでは、のどかな田舎の風景が広がっていて落ち着きました。
雨巻山は、地味ですが登山コースが非常によく整備されている快適な山でした。

さて、帰りは一路真岡井頭温泉へ。なんでも北関東最大級の公営日帰り温泉施設なんだそうです。今回は温泉しか入りませんでしたが、バーデ・プールが気持ちよさそう。
温泉入ったらどうしようもなくアイスが食べたくなったので、どうやら地元真岡の会社が作っているらしい「豆乳アイス」(ラムレーズン味)なるものを食べてみたら、すっきりして超うんまー!でした。これ全部のフレーバーコンプリートしたいわ。
お土産にしたいところだけど溶けちゃうのが難点。取り寄せできないものか・・・うーむ。

そんなわけで最後は食に走った今回の登山でした。

2012年10月28日日曜日

備前楯山(1272M) 【栃木県】


日程:10月20日(土)

メンバー:単独

天候:晴れ

アクセス:電車

コースタイム:
9:42間藤駅発-(25分)-10:07古河橋着-(51分)-10:58舟石駐車場着-(準備等2分)-11:00登山口発-(46分)-11:46山頂着-(昼食28分)-12:14山頂発-(30分)-12:54舟石駐車場着-(41分)-13:35国民宿舎かじか荘着-(1時間15分)-14:50切幹の交差点着-(14分)-15:04原向駅着

上記コースタイムの概略図は、日光観光協会さんの足尾散策ガイドをご参考あれ。
http://www.nikko-jp.org/ashio/

足尾商工会議所のHPによると、今回利用した舟石峠登山道以外に少なくとも5つのアプローチが出来るらしいが、どれも登山道や標識が未整備だったりするようで、実質的に備前楯山への一般登山客向けのコースは舟石峠登山道に限られるようです。

感想/記録:
かねてから興味があった足尾の山、備前楯山へ行ってきました。アプローチは例によって公共交通機関頼りのため、わたらせ渓谷鉄道に揺られて渡良瀬川の織りなす美しい渓谷の風景を車窓の外に眺めながら、のんびり足尾を目指します。
ちなみに、始点の桐生から終点の間藤までは片道1,080円。一日フリーパスは1,800円ですから、購入するとかなりオトクです。ただし、車内では発売しておらず、限られた駅の窓口で買わねばなりません。今回はそれを知らなかったため、ちょっと損をしてしまいました。


今回乗った車両には、観光目的の高齢者のみならず自転車でツーリングに来たグループやカメラ女子など多彩な顔触れ。ちなみに、運転手さんがめちゃくちゃ良い声してました。


終点の間藤駅。トイレあります。
さて、ここから古河橋を目指します。
この橋の名前の由来は、もちろん古河市兵衛です。明治初期、彼によって再生された足尾銅山は、日本の近代産業の発展を支えた一方で、足尾鉱毒事件にみられるように日本初の公害問題を引き起こしたことでも知られています。近代の光と影を象徴するような町と言えます。
既に閉山した今日では工場群や鉄橋、廃線などが往時の姿を残すのみとなっています(今でも稼働している所はあるらしい)。



いいですね~、この感じ。

(廃線)


 故郷て
 何処となく 何となく
 仕方なくも
 住慣た処だけに
 其処 此処 彼処に
 思い出が有り
 離れがたし
 捨てがたし

古河橋への途上、とある家のシャッターに書いてありました。これ、何か元ネタがあるんでしょうか?何かどうしようもなくセンチメンタルかつノスタルジックな気分を惹起させるというか・・・。この、「仕方なくも」というところに単純な故郷賛美ではないほろ苦さがあり、深みがあります。昭和に置き去りにされたような街並みの中で目にしたので、余計にじーんときてしまった。


交差点を左折して、渡良瀬川を渡ります。この橋の隣に古河橋が掛けられています。


古河橋は日本でも初期に建設されたトラス構造の鉄橋です。
普通に道路歩いて来ちゃったんだけど、今思えばもしかしてこの橋渡れたのかな?
ともかくも、ここから舟石駐車場を目指します。非常に長い山道です。入口から「熊注意」「落石注意」の看板があり、ビビりながら足早に歩きました。


舟石駐車場到着!


駐車場の奥に階段があり、登山道に続いています。これは登った後に駐車場の方を振り返って撮った写真。一応、汲み取り式のトイレがありました。



登山道はしょっぱなからこのススキ!金銀の穂が風にそよいでとても美しかったです。





ただしススキはすぐに途切れ、笹に覆われたイイ感じの林道に入ります。起伏も殆どなく、周りの景色を楽しみながら散歩気分で登れます。写真にもあるように、関東ふれあいの道としてきちんと整備されています。
山頂付近はやや急登となりますが、特に危なくはありません。


山頂到着~☆ケルンと三等三角点。


備前楯山の特徴は、なんといっても山頂が開けて眺望が良いことです。男体山はやはり雄大で存在感がある!まだ紅葉はイマイチでしたが、ところにより色づき、美しい景色を堪能させてくれました。また、麓も良く見渡せます。


中央やや右上、一番奥に三角の頭だけ出しているのが皇海山。


山頂は強風で非常に寒かった!岩陰でガスストーブを使用し、スープを飲みました。これだけなのにめちゃくちゃ美味しく感じるのが山マジック。
ちなみに、何故かロシア人の家族が登りに来ていました。何故あえて足尾なのか?と思いましたが、どうやらドライブの途中に沿線上の観光場所を訪れているらしく、この先も道路をてくてく歩いている最中に出会ったりしました。ちなみにロシア人と断定した理由は、家族のうちの一人の男の子が、母親に対して「Да!」と答えていたというだけ(笑)

ここから舟石峠駐車場まで下山し、元来た道とは反対方向へ歩きます。しばらくして見えてきたのが、国民宿舎かじか荘。


建物はだいぶ古そうですが、意外や利用客が多そうな雰囲気。もっとも、宿泊客というよりかは、立ち寄り温泉や食事がメインなのかもしれません。


ちなみにこの近くにはこんな慰霊塔があります。足尾の観光地図を見た時に、「中国人が足尾で殉難」というのがちょっと疑問だったのですが、なるほど、そういうことだったのですね。因みに、戦時期にあったこうした「徴用」は足尾のみならず、全国の鉱山で行われていたのもので、花岡事件などは特に有名です。こうした慰霊塔もまた全国的に見られるもののようです。
慰霊塔自体は階段を登ったところにあるのですが、気力がなかったので行きませんでした。結構立派なものみたい。なお、ここから更に下ったところに朝鮮人の慰霊碑もあるのですが、こちらは立て看板があるだけでいまいち不明瞭でした。


下りの道は渡良瀬川支流の庚申川に沿った山道。景色がとてもきれいなので、健脚の方は是非歩いてみて下さい。

(坑夫たちが労働の汗を流した浴場跡。なお、近くに小滝坑跡や火薬庫跡などがある。)



交差点に出てから渡良瀬川沿いを歩き、橋を渡ると原向駅が見えてきます。


やっぱり無人駅。
タイミングが悪く、次の便まで40分以上あったので、お茶を飲みつつ待ちました。
今回の山行は、登山する時間よりも登山口までのアプローチの方が長く、特にくだりは途中右脚の付け根が痛くなってちょっと気力が削がれそうになりました。
ただし、単に山に登るだけでなく、足尾の歴史を肌で感じることができ、非常に有意義な体験だったと思います。
この山域では庚申山にも興味があるのですが、修験道の山だけあって岩場鎖場なんでもござれのようなので、当分は行かないだろうなあ。

ところで、芥川龍之介の作品に「日光小品」(明治44年頃)というものがありまして、題名そのまま日光の所感をつれづれに書いたものなのですが、この中で足尾にも言及しています。
青空文庫でも公開しているので興味があれば是非一読いただきたいのですが、「工場」の段では肉体労働に従事する人間の生々しい臭気や躍動が感ぜられ、胸に迫るものがあります。

「黄色い硫化水素の煙が霧のようにもやもやしている。その中に職工の姿が黒く見える。すすびたシャツの胸のはだけたのや、しみだらけの手ぐいで頬かぶりをしたのや、中には裸体で濡菰を袈裟のように肩からかけたのが、反射炉のまっかな光をたたえたかたわらに動いている。・・・
・・・彼らの銅のような筋肉を見給たまえ。彼らの勇ましい歌をきき給え。私たちの生活は彼らを思うたびにイラショナルなような気がしてくる。あるいは真に空虚な生活なのかもしれない。」

日本近代の華々しい発展を薄暗い現場で支えたのは、煤けた肌をした鋼のような坑夫たちでした。彼らは「目に一丁字無き」人々であり、「都会的」「文化的」ではなかったでしょうが、それ故に、芥川は彼らに対してどこか人間の原初的性質を純化したような部分を感じ取ったのかもしれません。


・・・もはや山行記録ではないような気がしますが、上手くまとまったので、今回はこれにて。